手妻師 藤山新太郎のブログ

1988 年、1994 年に文化庁芸術祭賞、1998 年に文化庁芸術祭賞大賞を受賞。2010 年には松尾芸能賞 優秀賞を受賞。 江戸時代に花開いた日本伝統奇術「手妻(てづま)」の数少ない継承者 藤山新太郎のブログ。

2021-05-01から1ヶ月間の記事一覧

古民家リノベーション 4

古民家リノベーション 4 済みません、一日ブログを書かなかったら、メールやら、携帯電話などに、「体の調子でも悪いのですか」。「新太郎は病気か、死んだのか」。などと言う連絡を何件もいただきました。私の体調を気遣ってくれる人がいるのは有り難いこと…

いろいろあって楽しい

いろいろあって楽しい 一昨晩(28日)は、ザッキーさんが来て、ビヤ樽タンバリンを指導し、道具を譲りました。お客様から預かっていた品物で、希望者に販売したいと言うことでしたので、ザッキーさんに譲った次第です。彼はいままでカードや、ロープなど、手…

流れの変化

流れの変化 さて、今日(28日)恐らく、緊急事態宣言が延長されることになるでしょう。これで、緊急事態宣言は更に三週間延長されることになります。 困りました。ほとんどの芸能人は舞台活動がずっと止まったままです。多くの若いマジシャンはマジシャンと…

銭湯に行く

銭湯に行く 昨日(26日)、何十年ぶりかで銭湯に行きました。なぜ銭湯に出かけたのかについては少し説明が必要です。10日ほど前から、家の改装で、台所、風呂場、洗面所と言った、水回りのすべてを改装する工事が始まりました。 今住んでいる家が31年を過ぎ…

古民家リノベーション 3

古民家リノベーション 3 古民家を考える上で、畳座敷と言うのは最も重要な部屋になります。私の借りていた古民家は、群馬では五っ十(ごっと)の家と言い、代表的な農家の作りをしていました。五っ十とは、横幅十間(18m)、奥行き五間(9m)の家で、かなり…

古民家リノベーション 2

古民家リノベーション 2 古民家の基本的なつくりをお話ししましょう。多くの古民家は、高い屋根を持ち、屋根と天井の間には広い空間があります。現代ならそこに二階を作るところですが、それをしません。これは夏の強い日差しを部屋に直接持ち込まないように…

今日はお休み

今日はお休み 昨日にブログを書きましたので、 そちらをご覧ください。 「古民家リノベーション」

古民家リノベーション

古民家リノベーション 最近、youtubeで、自分たちで古民家をリノベーションして、そこに住むと言う人たちが増えています。実際に古民家を改修したり改築している過程を画像で撮って出している人も結構います。 もう誰も住まなくなったようなぼろぼろの古民家…

コロナの耐乏生活

コロナの耐乏生活 いよいよ政府は緊急事態宣言をさらに延長して、6月いっぱいまで伸ばしそうな気配です。これがどんな結果になるかは後でお話ししますが、これまで何とか耐えてきた飲食店などは、壊滅的な打撃を受けて、次々倒産することになりそうです。 オ…

昭和の東京 3

昭和の東京 3 私が子供の頃に住んでいた町は東京大田区の池上でした。銀座や新宿のような繁華な町ではありません。静かな住宅街でした。池上もはずれの一ノ蔵と言う地域の、大きな家の一角に家を借りて暮らしていました。 ガスは通っていましたが、水は井戸…

昭和の東京 2

昭和の東京 2 考えて見ますと、東京オリンピック前までの東京の家庭で、電気製品と言えば、ラジオとアイロン以外なかったように思います。少なくとも私の家も、周囲の友達の家も似たり寄ったりでした。 少し豊かな家なら、オリンピックを見たいと思って、急…

昭和の東京

昭和の東京 今の東京の風景がいつ作られたのか、と考えて見ますと、昭和50年代にはほとんど今の風景になっていたのではないかと思います。つまり、私の20代以降、今日まで、東京はあまり変化していないように思います。 私がキャバレーに出演するようになっ…

澤田隆治先生

澤田隆治先生 一昨日(5月16日)澤田隆治先生がなくなりました。享年88。 私が澤田先生から聞いた経歴を記憶の限りつなげて行きますと、澤田先生は富山県で生まれ、幼いころ、お父様の仕事(三井商船と記憶しています)、で、満州か大連に渡り、戦後日本に戻…

コロナはどうなる

コロナはどうなる 15日の玉ひで 一昨日、玉ひでの公演がありました。前半の若手マジシャンのコーナーも定着してきてお客様が楽しみにしています。トップは早稲田康平さん。カードマニュピレーションから、カメレオンハンカチ、ジャンボカードを使ってのあて…

ブログお休みです

ブログお休みです 日曜日はお休みです。

NHKラジオ深夜便 4

NHKラジオ深夜便 4 翌月には、キョードー大阪本社内で記者会見が行われました。新聞社五社が集まり私へのインタビューです。記者会見で思い出すのは、20年ほど前、種明かし問題でテレビ局を訴えたとき以来二度目のことです。あれは後味の悪い思い出です。で…

NHKラジオ深夜便 3

NHKラジオ深夜便 3 話は前後しますが、10年前に私が京都でどこか定期的に手妻がしたいと言う話をした時に、知人から、京都で和装グッズメーカー山仁の経営者、山本さんを紹介していただきました。山本さんは演芸好きで、年に数度、山本さんのお宅で、地域の…

NHKラジオ深夜便 2

NHKラジオ深夜便 2 この時私は、神田の家で独演会を催していて良かったと思いました。私は若いころから、私の芸に興味を持ってくださった方から、「どこに出ていますか」。と聞かれて、「どこと言って決まったところには出ていないんです」。と答えることに…

NHKラジオ深夜便 1

NHKラジオ深夜便 1 今から10年前、突然NHKから電話が来まして、「ラジオ深夜便と言う番組があるんですが、ご存じですか」。私は何か聞き覚えのあるタイトルだと思い、「あぁ、母が夜、寝付かれなくて、よく聞いていると言っていました」。 「そうなんです。…

どう残す。どう生かす 8

どう残す。どう生かす 8 植瓜術(しょっかじゅつ) マジックの歴史の中で、最も古い作品は何かと考えると、確実にベスト5の中には植瓜術が入るでしょう。植瓜術は同じようなマジックが世界中にあります。インドではマンゴー術と言い、中国や日本では植瓜術と…

どう残す。どう生かす 7

どう残す。どう生かす 7 お椀と玉 お椀と玉は品玉とも呼ばれ、マジックの歴史の中ではきわめて古い作品と考えられていますが、実際には、1000年。2000年と言うほどの歴史はないと思います。せいぜい宋の時代(960~1270)くらいにインドやペルシャあたりで生…

今日はお休み

今日はお休み 日曜日はブログはお休みです

どう残す。どう生かす 6

どう残す。どう生かす 6 掛け合い物 手妻の中には、口上を言いながら、お喋りをしながら演じるものが多々あります。私の持ち芸でいうなら、札焼き、柱抜け(サムタイ)、などがそれです。これらは20歳くらいから演じ続けてきたもので、私一人で喋りながら演…

どう残す。どう生かす 5

どう残す。どう生かす 5 連理の曲 今ほど手妻をする人のいなかった昭和の40年代以降でも、連理の曲と蒸籠はプロも、アマチュアも演じる人がありました。特に連理の曲は、半紙、鋏など、殆ど道具らしい道具を使用しないで出来るため、その簡易さゆえに人気で…

緊急事態宣言延長は無意味

緊急事態宣言延長は無意味 さて緊急事態宣言が効果を見ないため、またぞろ延長の可能性が濃厚になってきました。然し、延長は無意味ではありませんか。そもそも1年4か月の間で3度の緊急事態宣言と言うこと自体意味がなかったように思います。 昨年二度の緊急…

どう残す。どう生かす 4

どう残す。どう生かす 4 話が右に左に飛んでしまいましたが、「どう残す、どう生かす」を続けます。30代の半ばから、私は手妻のアレンジや、創作活動を続けてきました。初めのうちは、自分自身の手順を作るために精一杯でした。「何とか一通りの手順を作り上…

水芸をしました

水芸をしました 昨日(5月3日)蕨市のくるる劇場で、水芸をしました。160人入る劇場でお客様を半分にしての開催です。公演は2時と5時の二回いたしましたが、東京都の緊急事態宣言を聞き、その時点でチケット販売を中止したため、2時の公演は80人の満席だった…

水芸をします

水芸をします コロナによって何度も開催延期され、今回もまた延期になりそうな状況でしたが、今日、めでたく水芸を開催する運びになりました。 場所は、埼玉県蕨(わらび)市、くるるという劇場です。とても小さな劇場ですが、そこで会館主催の市民劇場を開…

今日はお休みです

今日はお休みです ブログはお休みです。

金持ちの孤独 2

金持ちの孤独 2 芸能で長く生きてきたことによって、随分いろいろなお客様とご縁が出来て、お客様から過分にお世話をいただきました。 私のどこに興味を持ってくれたのかはよくわかりませんが、私の演じる手妻から何かを感じられたのか、何度も何度も舞台を…