手妻師 藤山新太郎のブログ

1988 年、1994 年に文化庁芸術祭賞、1998 年に文化庁芸術祭賞大賞を受賞。2010 年には松尾芸能賞 優秀賞を受賞。 江戸時代に花開いた日本伝統奇術「手妻(てづま)」の数少ない継承者 藤山新太郎のブログ。

2020-01-01から1ヶ月間の記事一覧

アマチュアマジッククラブ5

アマチュアマジッククラブについていろいろ書きました。その最終まとめです。昭和30年ころに日本中雨後の筍のごとく生まれてきたマジッククラブも、半世紀を過ぎて、随分金属疲労を起こしてきたように見受けられます。中には創立以来会長が同じ、などと言…

企画書は創作発表の場

このところ数日はずっと企画書作りをしています。こんなふうに書くと、私を知る多くの人は、「藤山さんが企画書を書くと言うのは、あまりイメージに合いませんねぇ」。と仰います。いえいえ、私は企画書を書きます。そして道具見本も作ります。 グラインダー…

浪速のことは夢のまた夢 

今日は、早朝に東京を立って、名古屋に行き、名古屋で二人の生徒さんを指導し、それから大阪に向かい、関西演芸推進委員会の新年パーティーに出席して帰ってきました。何分今日は雪になるのではないかと心配され、朝6時に家を立ち、時間にゆとりを持って名…

をどり忘れる

雀百まで踊り忘れず。という諺がありますが、これは良い意味と悪い意味の両方があるようです。悪いことを身につけると、いくつになっても治らない。という意味で、競馬場通いがやまらない人などに「あいつは全く、雀百まで踊りを忘れずで、博打はやまないな…

築地新喜楽

先日、築地新喜楽でのお座敷に出演した、と申し上げました。新喜楽は、規模と言い、格と言い、日本のお座敷の中ではトップに位置するお座敷です。毎年、直木賞、芥川賞の選考会をここで開催し、何人かの選考委員が座敷で長い時間協議し、優れた作品を選んで…

アマチュアマジッククラブ4

私は、アマチュアマジシャンが少しでも活動がしやすいようにと、SAMの組織を起こし、毎年日本各地で世界大会を開催し、機関誌を発行し、各支部にプロマジシャンを送り込み、懇親会を開いたり、レクチュアーをしたり、とプロとアマチュアが一体になった活動を…

アマチュアマジッククラブ3

すみません、昨日は用事が多く、ブログが途中で、発信できませんでした。昨晩は、東京の料亭の超高級版の築地身新喜楽で日本中の新新聞社の新年会に出演いたしました。 この件はまた面白い話もあるので明日お話しします。 私が何もブログを書いてもいないの…

マジッククラブ2

私がブログを書くようになって早4か月、書いてゆくうちに、読者が文章を読んでどういう反応を示すのかがわかるようになってきました。 私は多くの場合、誰もが当然と思っていることに疑問を持ちます。そして、人が普通にしていることに対して、それは一般社…

マジッククラブ

常々、アマチュアマジシャンのことを思うにつけ、日本のマジッククラブと言うものが根本的に間違った組織なのではないかと思っています。一時、昭和30年代、40年代に、どこの町にもマジッククラブが生まれ、マジックを覚えることがブームになった時代があり…

アマチュアのマジック人生2

私は私のところに習いに来るアマチュアさんにいつも言っています。「たとえ、近所の幼稚園などで、ボランティアを頼まれたときでも、打ち合わせに出かけるときは、サンダル履きや、シャツにズボンなどで行かないで、スーツにネクタイをして、きっちりとした…

アマチュアのマジック人生

今日から4日間、秋田から小野学さんが集中レッスンを受けに来ます。小野さんは八郎潟で大きな農業をしていらっしゃいます。農業と言うと、老人夫婦が小さな田んぼを維持している地味な仕事を創造しがちですが、小野さんは積極的に農業を大きな組織にして成…

心の捻じれを解いて行く

時として私は人のしていることを見ていられなくなります。明らかに間違っていること、明らかに思い違いをしている人、それを見ていると黙ってはいられません。しかし、うっかりしたことは言えません。かたくなに自分を信じている人に、「それは違う」。と言…

一日稽古

今日は朝から一日稽古をします。朝は弟子の前田の稽古を見ます。前田は前回まで双つ引出しをしていました。覚えのいい弟子ですので、どんどん進んでしまって、もう手妻だけで手順が組めます。しかし、あまり先々まで進みすぎて、前のことを忘れてしまってい…

定年時代の取材

朝日新聞を購読していると毎週付録に定年時代という小さな新聞が折り込みで入っています、名前の通り、定年を迎えて以降のシニア世代が熱心に読んでいる新聞だそうです。昨日は定年時代の取材を受けました。沼田さんと仰る記者さんが見えまして、インタビュ…

イリュ-ジョンミュージアム

昨日は朝8時に名古屋を立って、新幹線で大阪へ行き、10時から指導を始め、3時まで、そのあと大阪城内にあるイリュージョンミュージアムへ出かけました。 大阪城は今までも何度か出かけています。20年前には、大阪城の天守閣前で水芸を演じています。しかし…

別の入れ物へ入れ替える

一昨日、11日は、富士の指導、17時まで富士で指導をして、急ぎ新幹線に乗って、20時までに岐阜に行きました。駅で峯村さんと、辻井さんと合流し、軽く食事。私にとっては毎度のコースですが、このところ、峯村さんがこの会合に参加し、たまたま波長があった…

新聞取材

今日から3日間、指導に出ます。いつものことですので何も問題もありません。 富士は3月29日に発表会を控えていて、今はそのための演技を毎月見ています。参加者は8名ほどです。すべて個人レッスンですので、人数はこれで一杯一杯です。 翌日の名古屋で…

多忙な年になるかも

明日からまた3日間、富士、名古屋、大阪と指導に行きます。少しずつ生徒も増え、稽古処も安定して来ています。特に大阪は、稽古のほかに、いくつか打ち合わせがあり、仕事に結びつきそうな話になりそうです。 今来ている話がみんな仕事に結びついてくれば、…

大樹が来た

昨日午前中に大樹が事務所に来ました。新年のあいさつです。4日の新年会は仕事で間に合わなかったため、8日に来たのです。顔の色つやもよく、仕事も順調です。 芸術祭の受賞は当人もうれしかったらしく、随分方々から祝福されたようです。良いことです。芸術…

弟子に伝えていること2

私が常々弟子に言っていること5つの話が昨日の途中でしたので、その続きをお話しします、 3、営業手順こそメイン手順 そもそも営業手順などと言うものはありません。どうも、近年のマジック界にはおかしな風潮があって、コンテスト手順をメイン手順と言っ…

弟子に伝えていること

ひと月ほど前、弟子の前田将太が、「紙うどんっていいマジックですねぇ」。としみじみ言っていました。恐らく大樹の演技を見て影響されたのでしょう。マジックマニアの前田が紙うどんの価値がわかったようです。 私が10年前、シアタークリエで、筧利夫さん…

ハウスを見る

ハウスを見ると言っても、家の下見に行ったわけではありません。世田谷のタウンホールで催された若手のショウのタイトル、「ハウス」を見に行ったのです。六本木のオズマンドのオーナーの支援による催しで、会場に入って見渡したところ、マジックの愛好家も…

初踊り 初マジック

昨日は新年会、カズ片山さん、ケン正木さん、北見翼さん、一門の和田奈月、石井裕、いろいろな仲間がやってきて、夜9時半にはねづっちさんが来ました。人数は5年前に三分の一程度でしたが、部屋のサイズが縮小した都合で、元々多くの人に声をかけられませ…

マジシャン新年会

今から10数年前までは毎年事務所で1月4日ごろに新年会を催していました。弟子や、アシスタント、生徒さんなどがお正月に尋ねてきますので、全部まとめてその日に新年会をしたのです。そこにマジシャンや、お笑い芸人、邦楽の先生方など集まり、総勢60人くら…

マジック仕事始め

さて今年もマジックの活動が始動します。私の場合は、毎年、一年間の舞台活動と指導が既に決まっています。舞台が、神田明神が10本、人形町玉ひでが12本、これは毎月一回出演しています。リサイタルや自主公演が6本。他にも、毎年出演している、九奇連や天一…

マジシャンのお正月

私は大田区池上の生まれです。私の子供の頃の池上は、日頃はぱっとしない町ですが、お正月は随分華やかに飾り付けて商店街もにぎやかでした。ただし元旦二日はほとんどの店は閉めていました。開いていたのはおもちゃ屋さんで。子供のお年玉を狙って、店は早…