手妻師 藤山新太郎のブログ

1988 年、1994 年に文化庁芸術祭賞、1998 年に文化庁芸術祭賞大賞を受賞。2010 年には松尾芸能賞 優秀賞を受賞。 江戸時代に花開いた日本伝統奇術「手妻(てづま)」の数少ない継承者 藤山新太郎のブログ。

2021-04-01から1ヶ月間の記事一覧

金持ちの孤独 1

金持ちの孤独 1 世間では紀州のドンファンの殺人事件が急展開して、元妻が容疑者として捕まったことが話題になっています。紀州のドンファンこと、野崎幸助さんは3年前に覚せい剤を飲みすぎて死亡し、中毒死として扱われるかと思いきや、警察の調べで、不審…

どう残す。どう生かす 3

どう残す。どう生かす 3 蒸籠(せいろう) 蒸籠とは、饅頭や、茶わん蒸しをふかすときに使う、木枠です。四面が枠(わく)になっていて、底板は簾(すだれ)が敷いてあり、簾の上に饅頭を乗せて。鍋の上に乗せ、鍋の中の水を沸騰させて、湯気で饅頭をふかし…

どう残す。どう生かす 2

どう残す。どう生かす 2 タイトルの「どう残す。どう生かす」。は私が講演するときのテーマです。私が長く続けて来た手妻の活動は、「いかにして残すか」。を目的にしているわけではありません。仮に手妻がこの先に残ったとしても、博物館や、資料館に道具だ…

どう残す。どう生かす 1

どう残す。どう生かす 1 30代になってからの私は、それまでスライハンドやイリュージョンを演じていたものを、手妻中心に仕事を変えて行きました。それはバブルが弾けて大きな仕事が一本もかかってこなくなったからです。 但し、手妻や水芸の仕事は来ました…

どう残す。どう生かす 1

どう残す。どう生かす 1 30代になってからの私は、それまでスライハンドやイリュージョンを演じていたものを、手妻中心に仕事を変えて行きました。それはバブルが弾けて大きな仕事が一本もかかってこなくなったからです。 但し、手妻や水芸の仕事は来ました…

差し入れと言わないで

差し入れと言わないで 私のところで修行するとまず、直される言葉は「差し入れ」です。楽屋にお客様がお菓子などを持ってきて下さったときに「差し入れをいただきました」。などと言ってはいけません。「楽屋見舞い(がくやみまい)が届きました」。と言いま…

今日はお休み

今日はお休みです ブログは日曜日はお休みです

昔の老人 2

昔の老人 2 さて私の祖父ですが、この人はブリキ職人でした。当時は、店の看板や屋根、雨樋などをブリキで作っていました。今なら既製品があるため、なかなかブリキ屋と言う職業も成り立ちにくいかもしれません。当時はすべて手作りが当たり前でしたから、か…

昔の老人

昔の老人 老人とはそもそもが昔の人ですが、私が子供のころに見た老人と今の老人は随分違う人たちでした。それは話し方も、着ている服も、生活の仕方も、何から何まで子供とは違う人種に見えました。それだけに、子供のころは、年寄りと言う人種がいて、自分…

何とかなるさ

何とかなるさ またも緊急事態宣言か さて、政府や自治体は緊急事態宣言を実施しそうな気配です。意味のあることとは思えません。結局、緊急事態宣言を出して、半月、或いは、一か月、人の流れを止めるだけで、解除すればまた感染者は増えます。一時的に感染…

顔 2

顔 2 プロマジシャンの価値は顔です。長くマジシャンを続けていると、マジシャンらしい顔になって行くのです。これはアマチュアでは達成できません。アマチュアでマジックがうまい人はたくさんいますが、技は素晴らしくても、顔がマジシャンではないのです。…

顔 以前に、マジシャンはほかの社会のトップに比べて、いい顔をした人が少ないと話しました。あまりに漠然としたいい方です。私の言ういい顔とはどんな顔か、もう少し詳しくお話ししましょう。 いい顔とは奇麗な顔を指しているのではありません。一つの仕事…

時雨で玉ひで

時雨で玉ひで 一昨日(17日)は玉ひでの公演でした。このところ人の集まりもよく。この日は満席でした。もっともっとたくさんお客様が集まるなら、一日二回開催にしたいと思います。更にもっと増えたならそれを二日開催にしたいと思います。そんな日が早く来…

ブログは休み

ブログは休み 今日はブログは休みです。

御贔屓様との接し方 3

御贔屓様との接し方 3 今日(17日)は、昼から玉ひででの公演です。実は私が玉ひでさんの舞台で毎月公演するのは、ご贔屓さんとのご縁をつなぐためであり、同時に新しいご贔屓さんを作って行くことが目的なのです。 現在のところ、40人入る客席に、20人を限…

御贔屓様との接し方 2

御贔屓様との接し方 2 昨日(15日)に、長唄の人間国宝、吉住慈恭さんが、熱烈なご贔屓から番町の家屋敷を一軒プレゼントされたと言う話をしました。番町と言うのは今も昔も屋敷街です。四谷の駅からビルの裏道を皇居に向かって歩いてゆくと。閑静で、大きな…

御贔屓(ごひいき)様の接し方 1

御贔屓(ごひいき)様の接し方 私が10代20代の頃は、私の親父が漫談家だったこともあって、よくお笑い芸人や、落語家との付き合いが多く(それは今も続いています)、彼らからとても多くのことを学びました。 お笑い芸人は、今も昔も、売れている人は大きく…

韓国の行く道

韓国の行く道 昨日(13日)は、安田悠二さんの追悼文を書きました。書いてゆくうちに、安田さんは最晩年に、韓国の若い人たちとのつながりが離れて行き、やや孤立してゆく傾向にあったことを私は彼の様子から感じ取って憂慮していました。 東釜山大学マジッ…

マジシャンの想いで

マジシャンの想いで 昨日(4月12日)、マジシャンの安田悠二さんが亡くなりました。半年ほど前から癌で入院しているとは伺っていました。私とは20代の頃からお付き合いで、国内でも海外でも、会うと酒を飲みながら、深夜まで話をした仲間でした。然し、恥ず…

今日はお休み

今日はお休み 昨日書きましたので今日はお休みです。

寒の戻り

寒の戻り 昨日(4月10日)、日中は春の陽気で良い天気でしたが、夕方から急に冷え込み、ジャケット一枚で歩くには少し寒いくらいでした。これを「寒の戻り」と言うのでしょう。朝の陽気を信じて軽装で外出した人には厳しい帰り道になったのではないかと思い…

春はうれしや

春はうれしや 昨日(9日)は女房とシステムキッチンのショウルームに行ってきました。場所は練馬ですので遠くはありませんが、電車で行くのは乗り換えが不便ですので、車で行きました。どうも、最近、自宅で使用している台所も洗面所も風呂場もあちこち故障…

コロナの一人歩き 3

コロナの一人歩き 3 12日から一部の都市で「蔓延防止策」を施行するそうです。 緊急事態宣言を解除して、蔓延防止策を施行するのは一体何の意味があるのでしょう。そもそも緊急事態宣言が解除された今は一体どんな状況なのですか。何でも自由にしていい時期…

コロナの一人歩き 2

コロナの一人歩き 2 昨日は、久々出演の打ち合わせで日本橋に行きました。多くの経営者はコロナの影響で売り上げも厳しくなっています。何とか現状を打開しなければいけないとは誰もが考えています。 それは私も同じで、干天慈雨(かんてんじう)と言う言葉…

コロナの一人歩き

コロナの一人歩き 今、関西地区で新種のコロナが広がり、またまた緊急事態宣言が出るかと言うところに行きそうですが、私がこれまで1年3か月、折に触れて申し上げてきたように、本当にコロナはそこまで危険なのか。あまりに過剰に反応しすぎてはいないか。と…

日本のマジシャンは駄目か 2

日本のマジシャンは駄目か 2 昨日は、60歳を超えたマジシャンが電話で愚痴を言ってくる話をしました。その話を聞きながら、私は日本のマジシャンのことを考えました。同業者はなかなかマジシャンを誉めませんから、彼らからよくしてもらおうとしたり、引っ張…

日本のマジシャンはだめか 1

日本のマジシャンはだめか 1 コマーシャルパンフレット 一昨日(4月3日)あきっとさんから、コマーシャルパンフレットが届きました。自分の演技を一冊の冊子にまとめて、オールカラーで紹介しています。手間と費用を考えるとなかなかの労作です。でも、自分…

今日は休みです

今日は休みです 日曜日はブログはお休み

深井志道軒 2

深井志道軒 2 志道軒と言う人は、40代の半ばで頼りにしていた隆光大僧正が没落し、しかも、自身が妻帯していたことがばれて、寺を追われ、更には、何ら不自由のなかった暮らしから女房に逃げられ、金を持ち逃げされ、乞食にまで身を落としました。 ところが…

深井志道軒 1

深井志道軒 1 昨日は、コロナ禍の中で出演場所がないと嘆いていないで、出る場所がなくても何とか出られるところを探して、生きて行ったらいい。と言う話をしました。然し、冷静に眺めてみて、コロナがある、ないに関係なく、大きな流れでいうなら、この半世…