手妻師 藤山新太郎のブログ

1988 年、1994 年に文化庁芸術祭賞、1998 年に文化庁芸術祭賞大賞を受賞。2010 年には松尾芸能賞 優秀賞を受賞。 江戸時代に花開いた日本伝統奇術「手妻(てづま)」の数少ない継承者 藤山新太郎のブログ。

2019-01-01から1年間の記事一覧

12本リング

昨日は生徒さんを3人指導をしました。間に前田を教え、更に、自身の12本リングを稽古しました。一日中稽古ばかりしていると結構疲れます。12本リングは、私が20歳の頃から演じていたマジックで、今から考えると、私は、12本リングとサムタイがあったお陰で…

稽古の大切さ

昨日は、今月29日のショウのために稽古をしました。内容は札焼きと蝶です。札焼きはこれまで千回以上演じています。蝶に至っては5千回は演じているでしょう。何をいまさらの芸です。でも稽古をします。やってみるとわかりきっていることが少しずつ形が崩れて…

名古屋は楽し

二日間ブログを休んでしまいました。おとといは、読者が私のブログをちょろちょろ覗きに来たようで、350人もの訪問者がありました。昨日も休んでしまい、200人の訪問者の失望のため息が聞こえるようでした。 忙しいのです。とにかく忙しかったのです。3000字…

不思議を仕事にする

昨日,午前中に原大樹(はらひろき)さんが訪ねて来ました。私の家のアトリエで、2時間話をしました。話の内容は29日のショウの打ち合わせです。考えてみると、これまで15年近く、何度もマジックの催しで会っていながら、一度もじっくり話をしたことがあ…

日々思うこと

昨日のお座敷のお客様は海外から来た女性でした。日本の観光視察のようです。陽気な8人でしたが、私の演技が始まると静かになってしまいました。 あまりに日頃見るマジックと違うため、興味が高まったあまり、声が出なかったようです。お終いは、蝶を演じま…

お座敷で手妻

今晩は、築地の料亭の仕事です。私は年間を通して少なからず座敷の仕事をします。マジシャンで座敷に出ると言う人をあまり聞きません。恐らく私くらいではないかと思います。私の演技が座敷向きと言うこともありますし、昔から父親の仕事を見てきましたから…

韓国マジック事情 3

このところブログを書くことが面白く、毎日熱心に机に向かっています。書籍を出すのと違って、ブログはあまり校正をせずに出してしまいます。いわば日記のようなものですので、ある点でその書き方が、自身の心を素直に映していて、それなりに新鮮さはあるの…

韓国マジック事情 2

もう少し昭和時代の韓国を見てみましょう。私は朝鮮戦争以降の韓国に、日本の影響を受けて育ったマジシャンは活動していなかったのか。そこに興味があって色々調べてみました。 アメリカで大正期から活躍していた,クマと言うマジシャンがいました。氏はマジ…

韓国マジック事情 1

私が日本国内のSAM(アメリカ奇術協会日本地域局)を運営していた時に、多くの韓国人が大会に参加してきました。およそ、400名の大会参加者のうち、韓国人だけでも40名いました。SAMの国内大会は1991年に一回目が開催されましたが、大会参加所は総…

今更の芸

昨日はブログを休んでしまいました。何も書いていないのに、160人ほどに来訪者がありました。さぞやがっかりしたでしょう。何とか期待にこたえたいと思いつつも、他の用事に忙殺されて、ついぞ時間が取れませんでした。でもこうした日があってもいいかな、と…

小野坂東氏の業績研究とはなにか

「小野坂東氏の業績研究」なる冊子が出ることになり、私も寄稿しました。企画はマジックフォーラム通称MN7、中村安夫さんが主宰となって活動しています。12月15日、13時から両国江戸博物館内の会議室で刊行記念講演をするそうです。私も行ってみようと…

アマチュア心、プロ心

アマチュアマジシャンが、「自分はアマチュアだからこんなものでいいんです」。と言ってするマジックくらいつまらないものはありません。初めに、自身の限界を決めてしまってマジックをしていては、演技に魅力が生まれません。趣味でマジックをするにしても…

舞台人のための秘伝書を開設

前にお話ししました、少し複雑な芸能のことを書いた文章をnoteに載せることにしました。タイトルは「舞台人のための秘伝書」。まるで能の花伝書のようで、随分勿体ぶっています。これほど大上段に名前を付けて、くだらない話ばかりだったら飛騨牛どころの話…

天一祭終了

昨日夕刻に天一祭が終了し、深夜11時に東京に戻りました。さすがに4日間東京を留守にすると少し疲れが溜まり ました。今日はゆっくり休みたいところですが、文化庁の書類が残っていて、今日が締め切り日ですから何とか仕上げなければいけません。 昨日の…

継続は力

今日は天一祭です。今から9年前、私が「天一一代」の書籍を刊行するために、資料集めに福井を訪れて以来、多くの方々と縁ができて、毎年福井を尋ねることになり。その流れで、福井県立こども歴史文化資料館の笠松館長を知り合います。この資料館は子供を対…

時代の感覚

昨日は大阪で若手指導でした。大阪の教室はプロ活動をしているマジシャンが5人います。一般のアマチュアさんもいらっしゃいます。いづれも、手妻とマジックの指導をしています。指導はもう10年にもなります。 今朝は大阪から福井に出かけます。天一祭は8…

食はセンス

昨晩は友達の辻井さんのご招待で、岐阜で最も人気のある、徳専と言う料理屋で会席をいただきました。町の中心街にある高級なたたずまいの店ですが、以前、数年前にも連れて来ていただきました。無論味も覚えています。 食材は相当に選び抜かれていますが、変…

いつものことではあるけども

今日から関西に行きます。新幹線は14時発ですが、 朝から文化庁の書類を作成しなければなりません。 しばらく長文のブログはお休みです。 と、言いつつも、深夜に寝付かれないことが多いので、 (少し年齢を感じています)私は子供のころ、年寄りが異常に…

ふくらませました

昨日の、「飛騨牛のしぐれ煮は」思いっきり膨らませたフェイク記事でした。お騒がせしてすみません。どこまでが本当かと言うなら、私と辻井さんが電話で話をしたこと、神崎君がロープマジックをしたこと、飛騨牛を食べたことが本当です。これを膨らませてど…

飛騨牛のしぐれ煮は

明後日の7日に岐阜に行くために、昨日、打ち合わせで辻井さんに電話をしました。辻井さん曰くは、「いや、先生、先生が私のことをブログに載せてくれたおかげで、名古屋から岐阜から、プロマジシャンやアマチュアからたくさんメールをもらいまして、大変で…

舞台人がやってはいけないこと

マジックショウを見にゆくと、なんとも、不愉快な行為をするマジシャンを何度か見ます。本来、舞台人としてやってはいけないことを平気でするマジシャンがいます、しかも当人は決して悪意でやってはいません。むしろ至極当然に行っています。 然し、そうした…

プロとして生きる

プロマジシャンになると言うことはどういうことでしょうか。一見プロの存在は見慣れたものですが、実際自身がプロになるとすると何をどうしていいのか、見当がつきません。プロマジシャンにライセンスはありません。自分でプロを宣言すればその日からプロで…

来る人拒まず

このところいろいろな人が訪ねてきます。 今日は午前中から日向大祐さん神崎亮仁さん、古林一誠さんが3人で訪ねてきました。 日向さんは東京大学を出てプロマジシャンの活動をしています。前から何度も日向さんの舞台は見ています。神崎さんは以前、大学生…

夜まで待ってください

今日は指導と来客があって、動きが取れません。 ブログは夜まで待ってください。

弟子の舞台

昨日、一昨日と二日観客席で大樹の舞台を見ました。私はそうそう多くのマジックショウを見ることはありません。若いころはマジックショウを見ることは楽しみでした。でも今はその数はぐっと少なくなりました。大体、師匠連中と言うのは若手のマジックを見ま…

芸術祭に参加する

芸術祭についてお話ししましょう。文化庁芸術祭と言うのは、毎年、10月10日から11月9日(年によって若干の違いはあります)までの一か月間開催され、東京と大阪で催されます。参加資格はプロの実演家であること、内容は6つの部門に分かれていて、音…

大樹よ大樹たれ

今日と明日は夜6時に、藤山大樹のリサイタル公演があります。場所は座高円寺、この劇場は私の家から徒歩3分のところにあり、かなり凝った作りをしていて、とてもきれいな劇場です。私はこの劇場の設立以来しばしば利用しています。11月29日のビッグセ…

サルバノの風

今は東西冷戦などと言う言葉は死語になってしまいましたが、 私が生きてきた昭和30年代以降の社会情勢はまさに冷戦時代でした。ヨーロッパの三分の二は西側陣営として、アメリカが守り、残る三分の一はソ連(今のロシア)が軍事制圧し、ポーランド、チェコ…

大阪指導

今日は朝から大阪での指導。 これから出かけます。 つきましてはブログはお休みです。 また明日。

天一祭

来月11月10に福井市で天一祭が開催されます。この祭りは、私が9年前に「天一一代」と言う本を出版するために、天一先生の故郷である福井市に何度か訪れ、町に残る天一先生の資料、旧跡を調べた時に、市長、県知事に会い、「天一先生ほどの偉人が福井市…