手妻師 藤山新太郎のブログ

1988 年、1994 年に文化庁芸術祭賞、1998 年に文化庁芸術祭賞大賞を受賞。2010 年には松尾芸能賞 優秀賞を受賞。 江戸時代に花開いた日本伝統奇術「手妻(てづま)」の数少ない継承者 藤山新太郎のブログ。

コロナは続くよどこまでも

コロナは続くよどこまでも

 

 このままで行くと、7日の緊急事態宣言は解除されずに、さらに2週間延長されそうです。意味のない延長だと思います。感染者がどれだけ減ったなら解除で、どれだけ増えたなら再延長なのですか、感染者が一週間以上連続で500人以下なら、解除してもいいのではないですか。また2000人を超えたなら再度宣言を出したらどうですか。基準がさっぱりわかりません。

 恐らく菅総理も解除したいと思っているでしょう。菅総理にすれば一刻も早く経済を回復させたいと考えているはずです。そう思っていても周囲の思惑から言い出せないのです。

 「もしここで手を緩めて、また爆発的に感染者を増やしたらどうするのか」。などと言われて責め立てられたら、総理大臣といえども絶対大丈夫とは確約できません。感染者が増える増えないは神のみぞ知ることですから、「増えたらどうする」。と問われれば、緊急事態を延長せざるを得ないでしょう。

 解除しても、延長しても、双方から責め立てられるわけですから、指導者はつらい立場です。しかし今回のことは将来、大きな禍根を残すでしょう。これまで何とか踏ん張ってきた生産農家、漁業者、飲食店、旅館、ホテル、土産物店、町工場、伝統工芸産業、旅行代理店、芸能事務所、タレントは、いよいよ支えきれなくなって、多くの人たちが倒産廃業を余儀なくされるでしょう。

 一軒の旅館が廃業することは、お客様のおもてなしを心得ている中井さんが廃業することですし、腕のいい料理人が廃業することです。定期的に庭の手入れをしていた庭師も職を失います。ありとあらゆる伝統文化が失われて行き、それまで何でもなく維持されてきた日常生活が崩壊してゆきます。それを勿体ない、何とか残したいと思う人がいるなら、口で言っているだけでなく、せっせと旅館に行って泊って下さい。

 今、毎日起こっていることは現実で、旅館や、観光業者のみなさんは瀬戸際の攻防をしています。それを助けるか否かは個々のお客様にかかっています。それを口では同情しながらも、なぜ多くの人が旅行を手控えてしまうかと言えば、テレビが騒ぎすぎるからです。

 テレビが連日大騒ぎをして、それを多くの人が鵜呑みにするから、日本全体が大きな不況に陥ってしまって、手も足も出ないのです。何度も申し上げますが、コロナはさほどに大騒ぎをする病気ではありません。

 

 コロナは風邪の一種です。重い持病のない人にとっては大した病気ではありません。テレビが連日死亡者や、感染者の数を発表していますが、そもそも、日本は1億3千万人が生活しています。一憶3千万人も人口があれば、毎日2千人や3千人は死亡者が出ます。それは特別なことではありません。毎日自然に起こる普通のことなのです。死亡する人は、癌や、心筋梗塞、糖尿病など、持病を持った人が、風邪やインフルエンザウイルスに感染することで、持病を悪化させて体力を落として亡くなって行くのです。

 それが今年はコロナが流行ったために、肺炎やインフルエンザの感染者が激減しています。毎年持病を持った患者さんがインフルエンザに罹って死亡する人が何千人も出ていたものが、それが昨年からコロナに変わったわけで、特段コロナが肺炎やインフルエンザよりも危険な死病なわけではありません。

 それが証拠に、昨年からコロナが流行って大騒ぎをしているにもかかわらず、日本の連日の平均死亡者は減少しているのです。なぜ死者が減少しているかは明らかです。それはみんなが手洗い、うがい、マスクをするために、風邪や肺炎、インフルエンザで亡くなる患者さんが激減したからです。お陰でインフルエンザのワクチンをたくさん仕入れた町のお医者さんは患者さんが来ないで病院は閑古鳥、暇を持て余しています。

 毎日自然に亡くなる人が2千人もいることを考慮しないで、連日テレビでコロナの死亡者を数えることは本末転倒です。コロナが原因で亡くなったのか持病が元で亡くなったのかと考えたなら、持病が原因で亡くなって行く人がほとんどなのです。それをテレビが針小棒大に報道することが奇妙です。無論、例外的に若い人も亡くなります。でもあくまで例外の範疇(はんちゅう)です。

 

 今しきりにコロナの変異種が騒がれていますが、ウイルスに変異種が出るのは当然のことです。風邪もインフルエンザも変異種がたくさん出ます。然し、ウイルスはウイルスです、大きな変化はありません。今開発されたワクチンで十分直ります。

 それを「新たな変異種が生まれた、さあ恐ろしいことになった」。と言えば誰も外に出たがりません。そうなれば飲食店はお手上げです。テレビも新聞も、なぜ「大丈夫」と言わないのでしょう。危険を煽って、一体何を得ようとしているのでしょう。

 そもそも自粛とは、自らの判断で行動を決めることですので、飲食店が営業しようと休業しようと、深夜に店を開こうとそれは経営者の判断ですることであって、深夜に営業したところで法律に触れるわけではありません。そこへ出かけて行く人もまた、自主的に判断して行動することですので、第三者が関与することではありません。まったく個人の自由です。

 ここで総理なり小池都知事が緊急事態宣言を解除して、「大丈夫、大きな問題ではありません」。と言えば人は安心します。然し、誰も言いません。なぜか、もし解除後に事態が悪化したら、「安全だ」。と言った人が責め立てられるからです。人は自然現象に対しても、責任者を探して責め立てます。

 コロナ以降、多くの人は人の言葉に神経を尖らせ過ぎています。コロナのこともワクチンのことも、すべて指導者の言ったことを言質にとって責め立てる人がいる限り、政治家は結局何も言わない、何もしない人ばかりが増えてしまいます。それを無責任だと誰が言えますか。

 本来自主規制であるはずの緊急事態宣言なら、自分の判断ですべてを決めるべきで、人の言葉に左右されることがそもそも間違いです。自分で判断して、自分で決めたらよいことです。

 重い持病を持つ人は気を付けて生活し、あとは自主判断で行動したらよいのです。大学は学校を再開すべきです。劇場は席を空けることなく、チケットを販売したらいいのです。飲食店は、手洗い、マスクをしたなら、いくらでもお客様を入れたらいいのです。あまりに規制を厳しくすると、何もかも、社会が崩壊してしまいます。現実にもうそうなっています。

続く