手妻師 藤山新太郎のブログ

1988 年、1994 年に文化庁芸術祭賞、1998 年に文化庁芸術祭賞大賞を受賞。2010 年には松尾芸能賞 優秀賞を受賞。 江戸時代に花開いた日本伝統奇術「手妻(てづま)」の数少ない継承者 藤山新太郎のブログ。

関東地震はどうなりました

 5月の8日9日に関東に地震が来るのではないかと言う、私の予感は外れました。その後、何か予感とか、体感するものはないかと自分自身で注意していましたが、今のところ何の予感もありません。新たな地震の知らせなら、地震の二週間前に夢に人が現れます。また、以前の夢がそのまま生きているのなら、三日前に何らかの体の変化があると思います。

 体の変化とは、突然心臓が高鳴ったりします。あるいは逆にどんより重たい雰囲気になります。今のところ、夢も見ませんし、体の変化もありません。そうなら、今月末までは何もないと思います。何か変化があればお知らせします。

 

 コロナウイルスの非常事態宣言が徐々に解除されています。東京だけがまだ頑なに完全解除されていません。然し、非常事態宣言はしっかりとした補償があってなされているものではありませんから、何ら法的な拘束力はありません。あくまで自粛しているだけのことです。そうであるなら、解除するしないに関係なく営業してよいのです。  

 但し、日本では、法よりも恐ろしいのは人の目です。他人に厳しい目がなかなか解除を認めようとしません。おかしな話で、営業しなければ倒産してしまう企業に、人は目で営業を制するのです。何の権限があってそんなことをするのでしょう。日本人の持つ陰湿な一面です。私がよく言う、戦前の国防婦人会が今も生きているのです。この性格は、この先、日本の国力を貶めるでしょう。

 いずれにしても、非常事態宣言は近々全面解除になるでしょう。ただしこの先は多難です。多くの企業も経営者も疲弊しています。もしこの先、秋口に新型ウイルスが出たなら、もうロックダウンは通用しないでしょう。同じことをすれば、大半の企業は倒産します。本来ロックダウンなどと言うものは初めから政策としては使えないものなのです。 政治が生きている人の血液の流れを止めるようなことをしてはいけません。あくまで政治は生きている人のためのものなのです。

 

 さて私の左の顔に出た帯状疱疹は、快方に向かっています。一週間前までは、左の瞼が分厚くなり、左目を覆って、赤くはれたためにものすごい顔になりました。これには、さすがに驚いて、数日間外に出られませんでした。人生にはいろいろなことがあるものです。何が起こるかわかりません。

 今は快方に向かいましたので、昨日は島忠ホームセンターに行きました。相変わらず混雑しています。リクライニングの座椅子を買いました。それに洗車のシャンプーも。明日の朝、戦車をしてみようと考えています。

 

 と一日経ちました。今日は朝から前田と一緒に洗車をしました。長く雨が降ったため車はほこりにまみれています。めったに外出しないため汚れ放題です。来月には玉ひでや、神田明神の公演があります。気合を入れて、車もきれいにしておきます。洗っているうちに舞台が近いと実感します。いいことです。やはり舞台に出なければ舞台人ではありません。日々、舞台のために何かをし、何かを考えることが充実なのです。

 

 13日の玉ひでの座敷では。江戸時代のやり方で、面明(つらあ)かりを使って、蝋燭(ろうそく)の明かりで蝶を飛ばしてみます。実際の座敷の芸がどんな明るさで演じられていたのか、体感していただきます。通常の電気の明かりと、蝋燭の明かりでは、当然明るさが違いますが、それだけではないのです。

 電気の明かりは、部屋の隅々までが見えてしまいます。蝋燭の明かりは燈台から2mくらいまでは見えますが、そこから先は闇の中です。部屋の隅や天井の隅は見えません。ボヤっと明るい空間で不思議が発生すると、それは全く魔法の世界です。

 私は今まで座敷で何度も蝋燭灯りで手妻をしてきました。その経験から申し上げて、蝋燭灯りの世界は面白いです。我々現代の生きるものにとって未体験の世界です。ぜひこの不思議な世界を味わって見てください。

 

6月13日 11時30分オープン 12時からお食事 親子丼と鶏料理のコース

13時から手妻の公演。 前田将太、ザッキー、日向大祐、藤山新太郎

料金5500円。要予約、03-5378-2882 東京イリュージョン