手妻師 藤山新太郎のブログ

1988 年、1994 年に文化庁芸術祭賞、1998 年に文化庁芸術祭賞大賞を受賞。2010 年には松尾芸能賞 優秀賞を受賞。 江戸時代に花開いた日本伝統奇術「手妻(てづま)」の数少ない継承者 藤山新太郎のブログ。

中国が危ない

中国が危ない

 

 今年9月に、中国の深圳で、FISMコンテストアジア予選が行われることになりました。寄りによって中国とは、余りに情勢不安定な地域です。うまく行けばいいのですが、本当に開催できるでしょうか。

 私はブログでは何度か書きましたが、今の中国は、経済も政治も非常に悪化しています。半導体が売れない、EV自動車が売れない、不動産が売れない。かつての日本のバブルがはじけた時の数十倍、経済も政治情勢も悪くなっています。

 特に不動産が最悪で、中国全域に建てたマンションやアパートが軒並み売れずに廃墟と化しています。計画経済の失敗で、その赤字は2000兆円と言われています。2000兆円とは、日本の国家予算の20年分です。この赤字は国の赤字で、地方都市の赤字はもっと大きいと言われています。

 そんな巨大な借金を地方都市が背負っても、地方都市の力では返済できません。かつての日本が、好景気にあおられて、地方都市が、市民会館を建てたり、図書館を建てたり、事業に乗り出して、遊園地を作っリゾートホテルホテルを建てたりして、結局破綻をしたのと同じく、中国の地方都市は、かつての日本の何十倍、何百倍もの負債を背負って身動きできなくなっています。

 仮に地方都市と国の赤字と、企業の赤字を足して、5000兆円だとして(それが本当の金額かどかはわかりません)、返済のめどなど全く立っていません。中国は、社会主義の国ですから、政府に不利なデーターは出しません。赤字の沼は底なしに深いのです。

 そもそも経済のことが良くわからない人たちが、計画を立てて。必要なものをどんどん作ったために、誰も住んでいない都市が出来たり、無人の荒野を新幹線が縦横に走り、新幹線にはほとんど人が乗っていないのが現状です。赤字はどんどん膨れ上がっています。小さな国なら、先進国が資金を出して、国の危機を救うこともできますが、日本の国家予算の50倍60倍の借金を肩代わりできる国はありません。

 この借金をこのまま放置すれば、中国は、公務員の給料が払えなくなって、教師、警察官、軍人、市の職員の給料が止まります。現に今、給料が半年も止まっている公務員も出て来ています。このままでは国内で暴動が起きるでしょう。騒動が大きくなれば、共産党の中でも政変が起こるはずです。いや、共産党そのものが崩壊しかねません。

 そもそも共産国でありながら、自由主義経済を取り入れて、個人の活動を大幅に認め、企業を無制限に増やした結果が今の中国です。人民は豊かになりましたが、肝心の経済のことが人民も政治家もわかっていなため、自由主義なら何でもできると思って、好き勝手にやった結果が巨大な債務を生み、今、国が破綻しようとしています。

 近々習近平さんが失脚する可能性は十分にあります。然し、習さんがいなくなれば、中国は復活するかと言うとそうはなりません。これまで隠されていた失策が暴露され、中国はますます混乱するでしょう。

 その後、中国をまとめる偉大な政治家が出て来るのかと言えば、そううまくは行かないでしょう。経済は破綻し、いよいよ金がなくなって身動きが取れなくなるからです。結局、ここまでくれば、共産主義国の看板を下ろさなければならないところまで行く可能性があります。

 そうなると共産主義のお陰で生活していた共産党員とその家族が反発し、民主主義支持者と、共産党支持者で国は二分します。恐らく、香港を主体とする、民主主義を経験してきた国民と、共産主義に縋り付こうとする国民によって、国は分裂します。国が分裂すれば、この隙を縫って、これまで中国に抑えつけられていた、チベットウイグル自治区は、これ幸いと独立を果たすでしょう。

 むろん中国は軍隊を派遣して鎮圧を図ります。軍事力で劣勢のチベットや、ウイグルは、恐らくインドに救いを求めるでしょう。そうなると、インドと中国の国境で戦争が起きる可能性があります。中国は、国内がまとまらないまま、インドと戦っては勝ち目はありません。大きく領土を失うでしょう。

 つい1年前までは、台湾進攻を果たして中国統一を図ると宣言していた中国が、何とも呆気なく国が崩壊する可能性すらあります。お陰で台湾は、中国の内政不安定によって、中国の侵攻を交わすことができます、台湾にとってはめでたいことです。

 恐らく今年中国は政変が起こるでしょう。そして中国の内乱は長く続くと思います。5年後には中国と言う国は影も形もなくなっているかもしれません。

 

 そんな中で、話は急に小さくなりますが、9月の、深圳のFISMアジア大会がうまく行くかどうか、私にはわかりませんが、政変が起これば、開催不能になる可能性は十分あるでしょう。深圳が開催不能となると、後はどこが引き受けるでしょう。中国が混乱すれば、韓国も同様に経済は不安定になります。韓国も開催は難しいでしょう。

 台湾はどうでしょう。台湾開催は中国が反対します。台湾でFISMアジア予選FISMアジア予選は出来ません。

 果たして、FISMアジア予選を開催できる国はどこにもなく、唯一日本が引き受ける以外なくなるでしょう。さてそうなって、日本の団体のどこが引き受けられますか。間際に押しつけられて右往左往しないように、日本の組織も今のうちに覚悟しておいたほうがいいでしょう。

 それでも、FISMアジア大会の開催場所が変わるくらいなら可愛い問題ですが、この先、戦争になったり、大不況が来れば、日本も大きく影響します。

 中国を中心に起こる不況に対して、アジアは大混乱をします。日本はそうした中では軽傷で済むかもしれません。それでも周辺国が軒並み不況に陥っては、日本経済も縮小するでしょう。コロナ以降、世界の様子はすっかり変わってしまいました。どうも今年はマジック界も、アジア情勢も一波乱あるかも知れません。

続く