手妻師 藤山新太郎のブログ

1988 年、1994 年に文化庁芸術祭賞、1998 年に文化庁芸術祭賞大賞を受賞。2010 年には松尾芸能賞 優秀賞を受賞。 江戸時代に花開いた日本伝統奇術「手妻(てづま)」の数少ない継承者 藤山新太郎のブログ。

福井の三日間

福井の三日間

 

 今,私は福井にいます。私と福井の縁はもう13年になります。始めは「天一一代」と言う、伝記本を出すために松旭斎天一の足跡を訪ねて福井に出かけました。その後、文化庁の学校公演で福井県内の小学校をいくつか公演して回り、その間に県内の有志との縁が生まれました。

 更に「天一一代」の発刊とともに、天一先生の生家跡に石碑を建立することになり、それが発展して、毎年福井市内で天一祭を催すこととなり、年に一度マジックショウを催しています。

 始めはほんのわずかな縁から、多くの人を知合い、そのお付き合いも13年に及んで、今ではかなり私の人生で重要な活動になっています。

 さて、今回の福井の旅は一昨日(6月1日)から始まりました。福井県の三国にある、龍翔博物館で、リニューアル一周年の記念催事があり、それに出演することが目的です。

 福井に先立ち、6月1日は、朝7時に新幹線で、京都まで行き、京都から近鉄電車に乗って奈良に行き、奈良のお客様に3時間の個人レッスンをしました。15時に指導を終え、又近鉄に乗って、京都に戻り、16時15分に7分遅れのサンダーバードに乗って、敦賀まで行きました。

 目的地は福井なのですが、サンダーバードはこの4月から、敦賀が終点になりました。何と言うことでしょう。敦賀からは北陸新幹線が伸びたため、敦賀福井間の僅か20分間のために北陸新幹線に乗り換えをしました。そうしてようやく福井に到着17時30分。

 福井駅からはえちぜん鉄道に乗り換えました。何十回となく福井に来ていますが、この列車は初めて乗ります。2両編成の小さな電車に乗って、ほぼ終点に近い、三国駅まで行きました。見かけは都電や市電に近く、実際、僅かながら一般道も走ります。

 結局この日は奈良から、三国に行くまでに、東海道新幹線近鉄電車、サンダーバード北陸新幹線、そして越前鉄道と、たくさんの電車に乗りました。鉄道マニアなら楽しくて仕方がない旅でしょう。私もこうした旅は嫌いではありませんが、でも、一日中電車に乗ると言うのも、体に負担が大きいため、なるべくならもっと効率の良い旅がしたかったのです。

 特に、サンダーバードが、京都から福井まで直接行けなくなってしまったのは残念です。何とかして少しでも北陸新幹線に人を乗せたいのでしょうが、荷物を持った者にとっては、五階建てくらいの高さに匹敵する、敦賀の新幹線駅や、福井駅は、荷物移動には過酷です。

 北陸新幹線が出来たお陰で、福井行きは便利になったかと思っていましたが、実際は、交通費は高くつき、乗り換えが面倒で、いいことは一つもありませんでした。確かに、東京からの直行は便利になりましたが、大阪京都の人からすれば大変な不便を被ったわけです。

 元々北陸へ行く観光客は圧倒的に関西の人が多いはずなのに、こうした無駄な移動を要求したら、観光客を大きく減らすことになるでしょう。ここは何としても、敦賀京都間を至急作らなければならないと思います。然し、どうもそれは無理なようです。恐らく私の人生の間には敦賀京都間の新幹線は出来ないでしょう。

 

 さて、えちぜん鉄道は、福井の北陸新幹線に合わせて、福井駅を新規に作りました。但し、電車は昔のままです。終点まで幾つ駅があるのか知りませんが、4~500mに1つずつ駅があり、その駅は市電の停留所のように小さく、殆ど駅員もいません。

 ただ、一つ意外だったことは、福井市街は思っていた以上に大きく、電車はずっと住宅街を走っていました。こんなに住宅が多いのなら、乗客もそう少なくはないでしょう。芦原(あわら)の近辺では田んぼも多く見られましたが、福井平野の大きさに驚かされます。

 約1時間かけて三国に着きました。この三国駅も今回新築したようです。えちぜん鉄道も今回の北陸新幹線のために、随分大きな投資をしているようです。

 さて、18時30分。三国駅で待っていると、弟子の朗磨がやって来ました。朗磨は私が奈良に行っている間に一足早く三国に到着してホテルに入り、私が来る前に温泉に入っていました。随分と恵まれた弟子です。

 朗磨と一緒に福井のマジシャン、サイキックKさんがやって来て、館長の笠松さんと、博物館の職員の有志と一緒に食事に行くことになりました。

 場所は芦原(あわら)にあるヤンヤン餃子店で、中国人が経営している餃子専門店だそうです。思えば、11時に奈良でハンバーグライスを食べてから、今まで何も食べていません。20時にようやく晩飯にありつけました。有難いですね。ハイボールを頂きながら、餃子を食しました。

 ここの名物は、水餃子で、中国人の経営者らしく、焼き餃子よりも水餃子に力が入っていました。餃子と言うよりも、衣の中に肉団子が入ったものに近く、肉団子にしっかりと味が染みています。独特の香辛料を使っていて、いかにも中国人の味付けです。そのあとには焼き餃子が山ほど来て、とにかくひたすら餃子を食べるパーティーでした。

 私はたくさん食べられて、呑めて幸せでした。21時30分ころお開きとなって、私はホテルに戻りました。温泉にも入りたかったのですが、この晩はとにかく疲れましたので、そのまま寝ることにしました。

 明日は、早朝に起きて、三国の旧市街を散歩してみようと思います。そのあと博物館に入って、セットをし、13時半と16時の二回のショウを致します。朝の6時に家を出て、随分と忙しい一日でしたがすべて無事用事を済ませました。6月2日のことは明日ブログに書きます。

続く