手妻師 藤山新太郎のブログ

1988 年、1994 年に文化庁芸術祭賞、1998 年に文化庁芸術祭賞大賞を受賞。2010 年には松尾芸能賞 優秀賞を受賞。 江戸時代に花開いた日本伝統奇術「手妻(てづま)」の数少ない継承者 藤山新太郎のブログ。

マンダリンホテル アゴラカフェ始動

マンダリンホテル アゴラカフェ始動

 

 先日(25日)から、日本橋にあるマンダリンホテルの二階、アゴラカフェで、マジックショウが始動しました。平日の毎日昼にカフェで飲食されるお客様にクロースアップショウをご覧いただきます。料金は、飲食の費用だけで、ショウチャージはありません。宜しかったらチップのご協力をお願いします。

 出演は、早稲田康平さんをメインに、若手マジシャンがいたします。

 

 そして、6月からは毎週日曜日の昼にマジックショウが開催されます。5日は藤山新太郎一門がいたします。私と、前田将太、穂積みゆきで致します。

 12日は、ヤングマジシャンズショウ、ザッキー、早稲田康平、前田将太、諭吉、など、若手マジシャンが得意芸を披露します。

 19日はカズカタヤママジックショウ、カズカタヤマさんと若手によるマジックショウです。毎週日曜日のマジックショウは、一年間続けて行きます、どうぞ一度アゴラカフェにお越し下さい。

 

 何とか東京で、マジックがいつでも見られる場所を作りたい、と思ってこれまで活動してきました。玉ひでもその一つですし、神田明神の江戸っ子ホールもそうでした。

 そうした中でも今回のアゴラカフェはかなり高級な場所です。先ず、日本橋三越の隣の三井本館の隣に、ホテルマンダリンがあります。建物はとても豪華な造りで、右側に千疋屋さんがあります。中に入ると大きなエスカレーターがあり、二階に上がり、二階の左奥にアゴラカフェがあります。

 カフェは飲み物と、イタリアン系の食事を出すお店で、料金も、比較的この場所では安価に設定されています。カフェの中は、天井が高く、客席は奥に長い店になっています。全面ガラス張りで、開放感があります。長い客席に対して、右奥に舞台があります。

 有難いことにこの舞台は、三方を囲まれていて、一面からのみ見られるステージになっています。これはスライハンドには願ってもないことで、飲食店の中にある舞台は、横から見られるような場所が多く、演者にとってはやりにくい条件が多いのですが、ここは理想的な舞台です。スペースの都合上、イリュージョンは無理でも、スライハンドトークにはとてもいい舞台です。

 ここで毎週、60分から90分のショウを演じます。ここが定着して、海外からのお客様などがどんどん来て下さるようになると幸いです。私は今のところ毎月第一週の日曜日のみですが、お客様が増えて来たなら日数を増やして行こうと考えています。

 手妻を見たいと言うお客様はかなりいらっしゃいますので、新しい東京の名所になるといいと思います。詳細は東京イリュージョンまで。

 

コロナの終息

 さて世の中は、少しコロナから解放されて、マスクの着用もやめようと言う流れになってきています。良いことだと思います。

 私は初めから、コロナはそう大した感染病ではないと言い続けて来ました。無論、心筋梗塞や、肺病の患者さんには危険な病気ではありますが、一般にはそう簡単に感染するものではなく、感染してもほとんど風邪と同じ症状ですので、そう大騒ぎをするほどではないはずなのです。それを大騒ぎして日本中を恐怖に陥れたのはテレビワイドショウです。

 毎日毎日感染者数を大げさに発表することで、国民が委縮してしまい、外出しなくなり、結果、世の中の景気は後退し、倒産する飲食店や、旅行業者が続出しました。今でもJRや飛行機会社は大赤字を抱えたままです。観光地も、来週からの連休で一つ当てなければ、もう土産物屋さんも、旅館も続けて行くことは不可能でしょう。

 何とか、上向いてきた景気の流れに水を差すようなことのないよう、変種のコロナが出ないことを望みます。

 

ショウの依頼がやって来ました

 ショウのほうも少しずつ依頼の話が来ています。まだまだこれで十分なほどには復活はしませんが、全く依頼の来なかった時を思えば生き返った心地がします。ショウの依頼の電話がかかってくると、「あぁ、まだ私はまだ見捨てられていなかったんだ」、と、ほっとします。恐らく、連絡をしてくる芸能事務所も同じ気持ちでしょう。何とかしたいのは誰しものことですが、世間が動こうとしないければイベントは発生しません。人の気持ちが変わらなければどうにもならないのです。

 然し、ようやく遅まきながら雪解けとなって春がやってきたように思います。有難いと思います。

 私は景気の悪いとき、仕事がないときもなるべくいつもと変わらないように、悩まずに生きて行こうと考えて来ました。

 悩んでもどうにもなるものではありませんから、仕事がないならないなりに遊んでいればいいと考えて来ました。せっかく自由な時間があるのですから、今までできなかったことを試してみたり、新しいアイデアの舞台を構成して見たり、いろいろ試して見るチャンスだと考えていました。

 それはバブルの時も、東日本大震災の時も同じでした。然し、今回のコロナは、二年以上不景気が続きました。これは少し不安になりました。このまま舞台がなくなって、全く無職となって人生が終わるのか、と思うと呑気に遊んでいていいものか、不安が募って来ました。

 然し、然しです、ここが勝負なのだな、と思います。いよいよどうにもならない、ぎりぎりのところで人生は大きな展開を見せる場合が多いのです。そしてぎりぎりを耐えた先に人は救われます。もうどうにもならないと考えたところでも、ポーカーフェースで、気楽に生きていると、ある時、突然、展望が開けて行きます。

 過去にもそうした経験は随分ありました。恐らく今回もその通りになるでしょう。大丈夫です。と、根拠なく大丈夫と言ってしまって、全く楽観視していますが、楽観とは本来無根拠です。これまでやってきた実績と、人脈があれば、そうひどい結果にはならないものです。この先は良くなります。

続く