手妻師 藤山新太郎のブログ

1988 年、1994 年に文化庁芸術祭賞、1998 年に文化庁芸術祭賞大賞を受賞。2010 年には松尾芸能賞 優秀賞を受賞。 江戸時代に花開いた日本伝統奇術「手妻(てづま)」の数少ない継承者 藤山新太郎のブログ。

地震と火事

地震と火事

 

 昨晩は、女房の体調が悪いため、私も一緒に早く寝ることにしました。珍しく夜11時少し過ぎたころにベッドに入りました。当然、11時では寝付けません。目を閉じてボヤっとしていると、部屋が揺れ出します。地震です。

 私の家は東西南北がきっちり取れています。左右に揺れるときは千葉沖の地震です。斜め、北東に揺れると福島仙台沖の地震です。「ははぁ、これは仙台沖だな」。と判断しました。

 いずれにしても横揺れのため大したものではないと判断しました。一回目の地震は長く続きましたが、一度収まりました。

そのまま寝ていると、小さな揺れが体に感じます。妙です。これは地震が収まらず、きっと二度目があると判断しました。

 「まずい、これは東北ではなく、ひょっとして伊豆半島なのではないか。伊豆半島なら次に来た時に、大きな縦揺れが来ないとも限らない。そうなると大地震になる」。

 と、思っていると、小さな揺れが徐々に大きくなって、やがて家じゅうがガタガタ揺れるようになりました。隣に寝ていた女房が、起き上がり、階下に降りて行きました。私は、この時も横揺れだったため、「むしろこれで収まるなぁ」。と判断してずっとベッドに寝ていました。

 それでも家の軋みが強く、大きな揺れでしたから、杉並は、震度3はあったのではないかと思います。11年前の東北沖地震の時を思えばまだましだと思いました。女房と娘は3階でテレビをつけて地震の様子を見ています。私はそのまま寝てしまいました。

 朝刊を見ると、福島仙台あたりは震度6で、大きく揺れたそうです。まだ11年前の災害が尾を引いているのでしょうか。東北の皆さんにはお気の毒です。津波の心配がなかったことは幸いでした。

 ところで、今、日本で、特に東京近辺で大きな地震が起こったなら、日本の経済は壊滅的な打撃を受けるでしょう。散々コロナで自主規制をして、経済を疲弊させた後に大地震など来たら、多くの人が失業したり、家を失ったりして大混乱をします。コロナの蔓延防止条例などと言うものはおよそ百害あって一利ありません。人の生活を圧迫しているだけです。

 幸い、20日に、蔓延防止条例は解除されるようです。散々延長した上の解除です。迷惑も甚だしいと思います。蔓延防止条例などあってもなくても、オミクロンは時期が来れば収束するのです。

 

 ところで、日本に暮らす以上、地震災害があるのはやむを得ないとしても、最小限の被害で済むように、各自、火事と、耐震構造の補強を十分にしておかなければいけません。

 いま日本ではよほどの地震があっても、家の倒壊はそうそうはないと思います。古いつくりのビルなどは危険なところもありますし、木造の住宅などは、火災などで危険なところもあるでしょう。然し、関東大震災の時のように、東京の町が半分焼けてしまうような災害は起きないでしょう。

 東北地震の際でも、津波さえ来なければ被害はずっと少ないものだったと思います。かつてのような板張りの家は少なくなり、外壁は木造でも、タイルや、アルミ合金などの壁材を使って、燃えにくく出来ています。耐震補強もかなり進んでいます。

 仮に火事になってもそうそう燃え広がることはないと思います。但し、震災の際の火災は、一気に何百か所から火が上がりますので、消防署が消火に追いつきません。何割かは燃えっ放しの状態のまま放置されると思います。

 そうなると自力での消火作業が必要になります。火災が起きたなら初期の消火が大災害を防ぐ決め手になります。

 今から20年ほど前に、私の家の裏のアパートからボヤが起きました。それは、アパートの住人が、寝たばこをしたまま、火のついたたばこを布団に巻き込んで、押し入れにしまい、外出してしまいました。

 火は布団の中で燃え上がり、押し入れから炎が出ました。それをちょうど帰宅中の女房が見つけ、アパートの二階の窓から中で赤く炎が揺らめいていたのが見えたそうです。

 私は慌てて、近くの消防署に行って火事を伝え、消火器を持ってアパートまで行き、周辺の住人に「火事だ」と伝え、アパートのドアの郵便物入れから、消火の細いホースを入れて、押し入れめがけて消火器を放ちました。

 これで火が消えるかと思いましたが、どうしてどうして、布団に巻き込んだタバコの火などは、小さな消火器で消せるものではありません。そうこうするうちに消防車が来て、アパートのドアをけ破って、太いホースで水をかけて数分のうちに消火をしました。やはり小さな消火器は無力です。本職のホースでないと火は消えないことが良くわかりました。

 それでも消火器は重要です。少なくとも、消防車が来るまでの3分間は小さな消火器が火を食い止めたのですから。

 

 11時30分に寝たなら、4時30分に目が覚めます。睡眠時間は5時間です。全くその通りに目が覚めました。そして少し早いですが、起きて、こうしてブログを書いています。

 さて、6時に文章は書き終えました。これから少し眠るか、それともこのまま起きるか、判断に苦しみます。多分起きているでしょう。

続く

 

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