手妻師 藤山新太郎のブログ

1988 年、1994 年に文化庁芸術祭賞、1998 年に文化庁芸術祭賞大賞を受賞。2010 年には松尾芸能賞 優秀賞を受賞。 江戸時代に花開いた日本伝統奇術「手妻(てづま)」の数少ない継承者 藤山新太郎のブログ。

人生の指針

 私はこれまで、生きて行くうえで、二者択一を迫られたとき、その答えを自分自身で出せずに苦悩したときに、出かけて行って指針を尋ねる人が3人います。三人は、私の難しい問題に対して、毎回、実にいい答えを出してくださいました。どれほど助けて頂いたか知れません。今でもとても感謝しています。

 私が、何の医療知識もないのにもかかわらず、コロナウイルスに関していろいろブログに書いています。わずかこの半年で、6回か7回書いています。なぜそれが書けるかと言うなら、私には、信頼できるお医者さんが4人いるのです。何かコロナウイルス関連の問題が起きると、その都度話を伺います。すると、面白い答えがいろいろ帰ってきます。時に、テレビや政治家が言っている話と真逆な答えが返って来るときもあります。

 そんな時に私が、「もしそれが本当なら、なぜ先生がそれを世間に訴えないんですか」。と言うと、「みんなが信じていることを、医者の立場の者が否定すると、それだけで対応がやかましくなるから、よほどおかしなことでもない限り、あまり言えないんだ」。と言います。「但し、訪ねてくる患者さんには、折に触れて、本当のことを話している」、そうです。私は、こうしたお医者さんの情報を聞いて、それが自分自身で納得できたときに、皆さんに書いているのです。

 私の言っていることは、素人の発想ではありますが、でも、書いてきたことはその通りになったと自負しています。ロックダウンや、非常事態宣言は意味がないこと。学校や、会社を休業することは無意味だと言うこと。劇場や、レストランで距離を取って席の空間をあけることも程度問題であって、あまり意味がないこと。

 なぜなら、山手線や、中央線の、ラッシュアワーを野放しにしていて、誰も、電車の3密を黙して語ろうとしないにもかかわらず、たまに行くレストランの席を細かく規制するのは、言ってみれば、片方で水道管が破裂捨て、水が噴水のごとく放水されているのに、その水道管の補修をせずに、一軒一軒のお宅を訪ねて、水道の元栓から水が漏れていることを神経質に注意して回るようなものです。

 レストランや飲食店は、政治が関与しやすいから、文句を言うのであって、肝心の通勤電車の3密ををそのままに放置しているなら、感染は止まりません。つまりコロナウイルスの対策としては対策になっていないのです。ホストクラブなどいい例です。

 ホストクラブがどれだけ感染者を増やしたのかと言えば微々たるものです。そもそもホストクラブと言う職業自体特殊です。多くの都民にとっては縁のない場所です。そこで感染綾が出たとしても通勤電車の一両分にも及ばない数のはずです。

 然し、世間に言われると反論しにくい職業なのでしょう。多くの人にすればあってもなくてもいい職業だと思われているのでしょう。しかし私はあえて弁護します。マルクス資本論の中で、人の需要があって、継続して依頼があるなら、それは立派に職業である。と言っています。そうならホストクラブも職業です。パチンコ店も同じです。それを否定するのは差別です。お気の毒です。ウイルスの餌にされているのです。あえて言うなら弱い者いじめを国や地方自治体やテレビがしているのです。お陰でホストクラブも、パチンコ店も、飲食店も、続々倒産しています。

 

 然し、連日通勤電車を野放しにして、なぜ、爆発的な感染が広がらないのか、不思議です。それは、コロナウイルスが世間で考えているような、強いウイルスではないからです。ウイルスの脅威を言うなら、ノロウイルスや、インフルエンザのほうがはるかに強く、危険なウイルスなのです。コロナウイルスは、大きな病気を持っている人か、衰弱した老人でもない限り、殆どの人は、感染しても、自然に治ります。感染したかどうかも気付かないうちに治った人は大勢います。つまり、コロナはほとんど風邪と同じなのです。

 と、こう書くと、テレビで医者や、大学教授が、「いや、この先に、姿を変えたコロナウイルスが出て来て猛威を振るう」。だとか、「第二波がやってきている」。などと不安を煽ることを言う人がいます。本当のそうでしょうか。

 第二波と言うのはいずれは来るかもしれません。しかし今はむしろコロナウイルスは衰退に向かっています。確かに、実際の感染者の数は、増えています。然し、この数に騙されないでください。今は半年前と比べると、あちこちの病院でウイルス検査が簡単に出来るようになっています。その上、テレビが、ひたすら危険を煽っていますから、検査をする人が増えているのです。半年前の数倍、或いは数十倍検査が増えれば、当然その中で感染者の数値も上がって行きますから、一見、ウイルスが猛威を振るっているように見えます。しかし実態は逆です。

 テレビは、重症な感染者の数をもっと知らせなければいけません。7月の重症感染者の数を精査してみることです。重症感染者は極端に減っています。それは日本だけでなく、中国も、ヨーロッパも、アメリカですら極端に減っています。大きな流れは、今のコロナウイルスは、収束に向かっています。

 第2波、第3波の問題はまだ出ていませんから、ひとまず後で考えるとして、人の不安をあおるような材料は今のところ見当たりません。そうなら、Gotoキャンペーンで旅行に出るのも大丈夫でしょう。食事に出ることも大丈夫です。芝居やマジックを見に行くのも問題ありません。大きな波は去っています。一時的に感染者の数は増えても、この先、感染者の数は減って行きます。問題はありません。

 

 ところで、この半年間で、商店街は随分廃業した飲食店が出ています。飲食店だけでなく、病院も、銀行も、あらゆる仕事がうまく行かなくなっています。そうなると、芸能関係者が以前のように復活して活動できる日はいつなのでしょうか。実業が不況では、芸能になかなか仕事は発生しないでしょう。元に戻るには2~3年かかるかもしれません。3年待てない芸能人は大勢います。多くの芸能人は今月、来月の生活に苦しんでいると思います。

 そんな時に我々は何をしなければいけないのか、何でもいいから芸能を見せる場を作って行くことです。初めは儲からないかもしれません。然し、見せていれば必ずお客様は出来て行きます。こんな時代だからこそ、芸能に触れたい人は実は多いのです。

 マジシャンと言う職業は、簡単に人ができないスキルを持っています。そこに自信を持ってください。それは貴重です。しまっておいては勿体ないのです。ある程度のスキルを持った人なら、今こそ自らの世界を語って見せるべきなのです。これからプロになろうなどと言う人は、稽古をして、その合間に、外に出て、マジックをして見せるべきなのです。

 嘆いていても前には進みません。ミュージシャンなら音楽をすべきです。マジシャンならマジックをすべきです。とにかく手当たり次第、芸を見せるべきです。こうした中で、お客様が何を望んでいるのか、自分の芸能に何が不足しているのか、芸の本質をしっかり見つめるのです。今が成長のチャンスなのです。

続く