手妻師 藤山新太郎のブログ

1988 年、1994 年に文化庁芸術祭賞、1998 年に文化庁芸術祭賞大賞を受賞。2010 年には松尾芸能賞 優秀賞を受賞。 江戸時代に花開いた日本伝統奇術「手妻(てづま)」の数少ない継承者 藤山新太郎のブログ。

しごと初め 香港の引っ越し

 昨日神田明神での公演は、コロナウイルスの騒ぎの後、初の舞台でした。2月以降に仕事がなくなり、ようやく、6月12日に仕事始めとなりました。人生で4か月半も舞台を休んだのは初めてです。神田明神は何とかうまく行きました。

 

 その翌日、13日は、玉ひでの座敷です。これは私が玉ひでさんから場所をお借りして自主公演するもので、毎月一回ずつ公演することになっています。お客様は20名ほど。本当はもっと入れたいのですが、これ以上はいると、過密状態になるため、ここまでで入場ストップです。ここでは、日向大祐さんと、ザッキーさんに頼んで、出演してもらいました。

若いマジシャンがいると、何となくにぎやかになります。

来月は、神田明神が、3日、17日、玉ひでは25日に公演します。参加ご希望の方はお早めにお申し込みください。

 

 この日のために何度か練習もしたのですが、前田は何ヵ所か仕事をミスしました。長い休止期間がありましたので、まぁ、今回だけは大目に見ることにします。それでも、当人は久々の舞台で、しかもかなり長い持ち時間を貰い、手妻を演じましたので、満足だったようです。

 

 植瓜術の途中で、おまじないを変えると言って、流行りの曲を入れるところが毎回受けネタなのですが、今回はパプリカを入れてみました。メロディーを間違えないか心配でしたが、うまく行きました。お客様も喜んでくださいました。まだ私の芸は錆びてはいません。まだまだ十分にできます。

 2日間舞台をやり、ようやくほっとしました。安心したら疲れが出て、昨日はブログを書きませんでした。私のブログを覗きに来た人が250人ほどいました。すみません。何とか遅ればせながら、皆さんにいろいろお話しします。

 

香港は国ごと引っ越して、近隣国から借地権を買ってはどうか

 どうも、香港の自治が気にかかります。中国は、香港を自分の国の法律で縛りたいようですが、香港と言う土地を歴史的に見たなら、資本主義国家で、自由主義の国だからこそ今までの繁栄があったわけで、共産国になって、独裁政権下に置かれては、香港は香港ではなく、香港の繁栄はあり得ません。そのことを知る香港市民が反発するのは当然です。

 然し、台湾や、チベットなど、中国政府に反発する民族を抱えている中国にすれば、香港の言うことを聞いていると、いつかは国内の分裂につながりかねない(現に台湾は分裂して別国家として成り立っています)現状ですから、何がなんでも香港を中国の法律で縛り付けたいのでしょう。解決策はないのでしょうか。私はあると思います。

 香港政府は近隣の国と交渉して、土地を借りたらいいのです。日本の借地権のように、30年間と区切って、土地を借り、使用料を持ち主の国に支払うのです。勿論30年毎に又契約しなおして、事実上、借り続ければよいのです。

 土地は、例えば、フィリピンのたくさんある島一つ分でもいいですし、インドネシアの島でもいいでしょう。あるいは、ニュージーランドの一部、オーストラリアの土地の一部、どこか、過疎で、500万都市を建設できる土地があればよいわけです。もし貸し手がなければ、日本が五島列島とか、対馬の南半分を貸すなどしてはどうでしょう。

 島を借りた香港政府は、香港の全市民が五島列島対馬に移動して、そこに今の香港と全く同じ町を作るのです。元々植民地と言うのは、借地権と同じことですから、植民地だった香港が、同じ形式で、国ごと移動してしまえばよいのです。

 それに対して、イギリスと日本が何らかの形で自治を守ってやるようにするのです。こうすれば日本は借地権料が入りますし、過疎地に産業が生まれますし、観光や、ビジネスなどで一大貿易都市が生まれます。悪いことは一つもありません。

 もし日本が自国に香港を取り込むことが不都合なら、同じことをオーストラリアや、フィリピンが引き受けたら良いのです。香港は、引っ越した先でニュー香港と名前を変え、借りた島の中で自治をすればよく、そこに中国の支配権は及びません。要は、自由経済のシステムを維持できるなら、中国のせせこましい土地にへばりついている必要はなく、資金と事務所を移動して、国の繁栄の仕方がわかっている人たちが、もっと広い土地を借りて、自由に貿易をすれば、ニュー香港は、旧香港以上に発展するはずです。

 中国の中で活動している限り、香港は中国の言うことを聞かなければなりません。それでは香港の自由な環境は維持できません。そうなら、さっさと広い土地に移り、そこでニュー香港を作ったほうが、今後百年の国作りには役に立つと思います。

 中国政府も今の香港島を頑なに維持して、国を維持しようとしても、肝心な香港住民が去ってしまえば、そこは200年前のさびれた漁村に戻ってしまいます。そうなることを望んでいないのであれば、自分のおしつけがましい政策は間違いだと気づくべきです。然し、中国と香港とのやり取りを見ていると、もう話し合う余地はないと思います。国そのものも、所有する時代からレンタルする時代に移行しているのかもしれません。

 それにしてもアジアの国々は実に不安定です。香港マカオはいつ中国の完全支配下に置かれるかもしれず。台湾は独立はしていますが、中国の軍隊に常に恐々としていなければなりません。韓国に至っては、経済も、国の維持もこの先どうなるのかもわからない状況です。こんな状況では、マジシャンも生きて行けるものかどうか、はなはだ不安定です。日本のマジシャンが、生活が苦しい、仕事がないと騒いでいますが、他のアジアから比べたなら、まだ多少将来が明るいように思えます。日本のマジシャンであることに感謝しつつ、また明日。

続く