手妻師 藤山新太郎のブログ

1988 年、1994 年に文化庁芸術祭賞、1998 年に文化庁芸術祭賞大賞を受賞。2010 年には松尾芸能賞 優秀賞を受賞。 江戸時代に花開いた日本伝統奇術「手妻(てづま)」の数少ない継承者 藤山新太郎のブログ。

落ち着いて対処

 実は、昨晩から私のブログが、更新していないにもかかわらず、200人を超えていました。私が大地震が近いのではと書いたことから、結果として不安をあおってしまっているのでしょう。しかも私は、4日の地震が大地震の前触れなら、二日後にもう一回地震が来ると書きました。すると今日の深夜(6日の深夜一時過ぎ)に地震がきました。これが私の言ったことと同じだと理解されたのでしょう。

 ここまでの話はその通りです。そうなら、私が寝付かれなかった日から数えて14日後。つまり8日か9日に地震が来る可能性はあるでしょうか。あるのかどうか、私にははっきりとはわかりません。但し、東日本大震災の時と、熊本地震の時に同様な体験をしたことは事実なのです。ならば今回もそうなるかと言えば、それはわかりません。

 初めに書いた通り、私は自分は運の強い男だと思っています。そしてこれまでも何度か予知を感じ、当てています。然し今までそのことを人に話してはいません。当たらないときもあったからです。これまで私は、当たる当たらないと言う話は次元の低い話だと思っていましたから、今まで自慢もしたことはありません。そしてこの10日前のことです。夢に人が現れます。どうも関東に災害が起きそうな気配です。それを皆さんに伝えるべきか、否か、迷いました。そして意を決してブログに書きました。

 ここでひとまず落ち着いてお考え下さい。

 

 まず私の書いていることに根拠はありません。手妻師の夢見をそれほど本気で信じないでください。話は、「そんな考え方もあるのか」。と言う程度にお読みください。

 次に、地震の予知を日にちを限って当てることなど実際には不可能なのです。大地の下がどうなっているのか、私は知らないのですから。家の前を通るバスでさえ時間通りには来ないのですから、ましてやマグマの都合などわかりません。マグマが予定通り動くのか、全く動かないのか、わずかな自然の都合で、地震が一か月も二か月も遅れる可能性だってあるはずです。そうしたタイムラグがあることをお話しした上で、私の経験から申し上げますと、これまでは、おかしな夢を見てから二週間(14日)後に地震が起こりました。

 今回の場合は、5月、8日か9日です。8日9日は要注意ということになります。それが無事であっても、その後の3日から1か月くらいはタイムラグがあるでしょう。但し、私の場合はそんな先々まで話を引っ張るつもりはありません。5月12日を過ぎて何もなければ私の話はデマだと考えてください。

 

 ここで言う注意とは何かをお話ししましょう。

 地震で怖いのは、地震そのものではありません。家屋の倒壊と火事です。家が倒れて、下敷きになり、そこから抜け出せないと言うことは以前の中国や、インドネシアなどの地震の様子から度々見た光景です。日本でも、地方都市の古い商店や、家屋でこうした倒壊をよく見ます。古い家屋で、耐震補強のない家にお住まいの方は要注意です。この場合は二階で寝るなど工夫が必要です。がけ崩れも要注意です。

 東京で一番怖いのは火事です。東京中で火事が起これば、まず私の家の近所に救急車や消防車が救助に来てくれる可能性はほぼないと考えなければいけません。そこで、最低限、水と、消火器はすぐ近くに置いておいてください。咄嗟のバケツの水は助かります。ご近所の火事にも、バケツの水と、消火器は役に立ちます。地震が来たなら、水道、ガス、電気は止まってしまいますから、あらかじめ備えておいた物だけが頼りになります。地震が来て、ぐらっと揺れて、ひとまず収まったなら、外に出て、周囲の家を見ることです。近所の窓ガラスの中から炎が上がっていたなら、とにかく周囲に声をかけて、火を消すことです。

 10年前に私の裏のアパートから火事がありました。女房が帰宅の時に、裏のアパートの窓から赤い炎が見えたので、慌てて私に伝えました。私はすぐに近くの消防署に走って様子を伝え、戻ってから消火器でアパートの中の火を消そうとしました。消火器を放出する場所がないため、郵便物を差し込む口から消火器のホースを入れ、郵便物の穴から中を見ながら見当を定め、火に向かって泡を吹き付けました。

 幸い、初手の活動で火は弱まりましたが、どうやら布団での寝煙草が原因のようで、火のついた煙草と布団を一緒に押し入れにしまったため、私が一度消火しても火はくすぶり続け、数分後に再度炎が上がりました。その時には消防車が到着し、消防士がドアをけ破って、室内に入り、押し入れあたりを十分にホースで水をかけ消火しました。アパート一部屋の火事でさえ、簡単に火を消すことは至難です。

 外出の際に、ビルの倒壊の被害にあう可能性もあります。高速道路の橋脚が倒れた被害が、阪神淡路地震で起こりました。東京にそれがないとは言えません。幸いコロナウイルスで外出する人はわずかですから、実際に災害が起こっても大きな被害にはならないかもしれません。阪神淡路以降に、橋脚の補強もかなりやったようですから、大丈夫とは思います。それでも要注意です。

 飲食店の雑居ビルのような、狭小なビルの上層階などに行くときは要注意です。非常階段などを調べておくとよいでしょう。同時に、狭小なビルで飲食店を経営している方は、速やかに非常階段をチェックしておいたほうが良いと思います。日ごろ使わない非常階段のドアがさびて、開かないこともありますし、非常階段が倉庫に使われていたりして、通行できないことなどありますので、要注意です。

 

 どんな場合でも落ち着いて対処してください。私は人を不安に陥れようとして情報をお伝えしているわけではありません。できることなら、これを機会に災害から自分や家族を守る意味で、この機会を役立てて下さったらよろしいのです。

 仲間や家族同士が助け合うための口コミなら結構ですが、いたずらに不安をあおるようなメールやら、デマを流さないでください。どうしたらみんながうまく生きて行けるか、それを柱として考えて行動してください。

 また災害の時には、家族や、近所の人と話をする時際に、なるべく丁寧な言葉を使って話してください。危険が迫っているときは相手も殺気立っています。言葉は相手の気持ちを和らげるのに役立ちます。言葉一つでその場が全く違った世界になります。互いが敬語を使って消火に当たるなんて、素晴らしい社会だと思いませんか。

 また何かあったらお知らせします。