手妻師 藤山新太郎のブログ

1988 年、1994 年に文化庁芸術祭賞、1998 年に文化庁芸術祭賞大賞を受賞。2010 年には松尾芸能賞 優秀賞を受賞。 江戸時代に花開いた日本伝統奇術「手妻(てづま)」の数少ない継承者 藤山新太郎のブログ。

すわ世界大戦か

 昨日、大阪で指導をして、そのあと、4月25日のヤングマジシャンズセッションのスポンサーの千房(ちぼう、お好み焼きチェーン、世界中に90店舗持っています)さんのオーナー、中井会長さんにチラシとご招待状を届けに本社まで伺いました。

 そこで中井会長に今回のコロナウイルスのお話を伺いますと、売り上げが70%ダウンだそうです。先々の予定が全く立たないと仰っていました。日頃強気で、陽気な会長ですが、今回ばかりは深刻な顔をしていました。そんな状況で、広告料の話もできず、チラシを置いて、すごすごと帰ってきました。大阪でも千房さんは飲食店の中ではえらく勢いの良い会社です。その会社ですらこの先どうなるかわからないという状況ですから、マジックの世界なんぞは、あと半年もウイルスがのさばれば、木っ端みじんに消え去ってしまうかもしれません。

 

 世間は混乱を繰り返し、対応は誤謬を重ねるばかり、いよいよ社会は極端な方向に進み、このままでは最終局面に向かってしまいます。

 初めは中国の奥地で発した、とるに足らないウイルスの問題だったものが、ウイルスを隠ぺいして知らん顔を決め込んだ中国が、隠ぺいの手順を間違えたことで国内に広がり、やむなく武漢を都市ごと閉鎖したことで世界は騒然となりました。その後ウイルスは韓国や日本に飛びますが、当初、日本や韓国では、いつもの中国産のはやり風邪が来た。と言う捉え方で、あまり大きな問題ともとらえていませんでした。

 話を一気に拡大したのは、横浜港に接岸したダイヤモンドプリンセス号の連日の中継でした。早くに乗客を下船させてホテルに宿泊させればよいものを、降ろして良いものか、どうしたものかとうろうろしているうちに、たちまち、700人の感染者を出してしまい、それを連日世界のテレビ局が報道しました。

 ここでコロナウイルスが怖い病気だということが拡大されました。現実には怖くもなんともない、ただの風邪なのです。医者に言わせれば、病気ですらなく、罹っても市販の薬を飲んで寝ていれば治るものです。死者が出ると言っても、合併症の老人が罹れば死病になるという話で、それは肺炎であっても、インフルエンザであっても全く同じことで、例えば日本の肺炎の患者は毎年10万人が亡くなっています。年間10万人なら、3か月で2万5千人です。コロナの死者がこれほど騒がれていて、死者が100人に満たないことを考えれば、コロナがいかにおとなしいウイルスかはわかりそうなものです。

 しかし世の中は全く逆の方向に進みます。事を重大視した安倍首相は、イベントの自粛を呼びかけます。更には全国の小中学校を休校にします。

 

 これも頓珍漢な話だと私は申しげましたが、もし、ウイルスの伝播を止めるのであれば、山手線や中央線を止めることが第一なのです。山手線を止めればかなりの会社が閉鎖せざるを得ません。大変な騒ぎにはなりますが、確実に感染者を減らすことになります。満員電車を連日走らせていたなら、ウイルスの繁殖は止められません。山手線の混雑を思えば、イベントの満席などは可愛いものです。ましてや人気タレントのイベントなら混雑も予想されますが、私のような芸人のライブなどは、観客が少なくて、ウイルスも会場内で行き場がなくて、暇しています。そんなものを自粛させる理由がどこにありますか。

 更には、小中学校の休校です。コロナウイルスは子供や健全な人体には感染しないと言われています。実際子供はかかりにくいのです。それを休みにして何の効果がありますか。恐らく、安倍首相はオリンピックを成功させたいために、日本政府の意気込みを見せようと休校を呼びかけたのでしょう。しかしこれが結果として、一層欧米人を不安に陥れ、日本のすることに右へ倣いをしています。世界中が学校を閉ざし、都市を閉ざし、国を閉ざしてウイルスを寄せ付けないようにしています。

 

 しかしよく考えて下さい。問題の根となるのは、罹っても寝ていれば治るコロナウイルスです。何をそんなに騒いでいるのですか。アジアでは中国が終息して、日本も同様に収束に向かい、あとは韓国さえ収まれば、もう終息宣言を出してもよい状況になろうかという時に、欧米が過大に騒ぎだした結果、どうにも収まりきらなくなってきました。特に、アメリカがこうまでウイルスを過大に対応したことは予想外です。

 この時安部首相は、声を大にして世界に語り掛けるべきだったのです。「心配無用。寝てれば治る」。と。はっきりしたことを言わないから、憶測が憶測を生み、世界中が守りの体制に入ってしまいました。

 恐らくこれでオリンピックも取りやめになるでしょう。勿論日本の損害は甚大です。安倍首相としても、オリンピックを開催したいばかりにとった極端な対策が、かえって世界中の国々に不安を与えてしまったのは皮肉です。

 

 さてこの先はどうなるのでしょうか。今は、飲食店の売り上げが半分になったとか、マジシャンの仕事が10本消えたとか、15本消えたと言っていますが、そんな程度で秋になったなら好景が好転するかといえば、そうは考えられません。秋が来ようと一年たとうと、今のマイナス景気は簡単に補いは付きません。私はとんでもない大不況が来るのではないかと思います。それは、かつての1930年の不況に匹敵するような世界同時不況が来ると思います。

 今は、日本はまだしもですが、世界中の国々の景気が悪すぎます。中国も不安定ですし、韓国は青息吐息です。アメリカも、この3年くらいは景気が良かったのですが、このウイルス騒ぎで財布のひもが固くなるでしょうから、商品が売れなくなります。アメリカ人が物を買わなくなれば、当然、日本の自動車や、機械類が売れなくなりますから、日本の企業は減産体制に入り、たちまち日本の景気も悪くなります。

 ヨーロッパもドイツを除けば景気のいい国はありません。不況は世界中を脅かします。この先、小さな戦争が各所で頻繁に起こるかもしれません。北朝鮮と韓国が紛争を起こすかもしれません。中国も、政治不信を外の問題でごまかすために、台湾や香港と戦争を起こすかもしれません。戦争はたちまちのうちに拡大するかもしれません。

 戦争や、不況が何年続くかはわかりませんが、そこから脱出したときに、どんな世界になっているでしょう。恐らく昨年まで我々が享受していた世界はもう二度とやってこないかもしれません。明らかに今まで体験したことのない時代に入ると思います。

 そんな中でマジックはなにをしたらいいのでしょうか。はっきりとはわかりませんが、確実に言えることは、ネットでマジックを見ることも、マジックコンベンションに出かけることも、アマチュアがマジック発表会をすることも、今は昔の物語になるかもしれません。

 世界中の人が、コロナウイルスを過大に捉えたために、パンドラの箱を開けてしまったのです。本来大した問題ではなかったものを、誰が意図したものかは知りませんが、人の尻馬に乗って噂を後押しして、能力ある人が、誤った対処をしたために、どんどん間違った方向に進みます。これから国同士で借金のなすり合いが始まります。結果、大変な問題が起こると思います。国の形も、社会制度もすっかり変わってしまうような大きな変革が来るでしょう。

 と、手妻師は予言します。予言は封筒に入れ、柱に画びょうで貼っておきます。5年たったら開封してください。きっと私の言ったことは真実と分かるでしょう。手妻師の言うことを信じることです。